Part1の続き・・・・・
シェーカー・チェア
①造形
シェーカー・チェアはほかの潮流の原点となる椅子と異なり曲線部分がほとんどなく直線のみで構成されたフォルム。シェーカー教徒が目指した「質素でありながら貧しない」という清教徒的生活信条があるのだろう。無駄な手間を省き複雑な機能や装飾などは排して削ぎ落とす事によって生まれる美しさを探求しているのである。こうした考えが、簡素化・機能主義・軽量化へ通じるものである。
②技術
この椅子に用いられている技法の中で特徴的な物の一つが、座の作り方である。当初はコットンテープで現在はキャンパステープで座枠を張組む方法がとられている。このような座の作り方らは皮革や麻紐、ビニール、ニット等素材を変えて様々な椅子へと受け継がれている。
③思想
もともと誰かに売るためでなく、自分たちが使うために作られた椅子。それは、彼らが椅子の生産者であると同時に、使い手でもあった事を意味する。
空間を楽しむよりも、より実用的に作られている。例えば、掃除等の時に椅子をペグに掛けられるように作られていたり、軽さを追求した素材を使用していいたり、使用しない時は分解、折り畳みができる機能が盛り込まれていたりと。
トーネット
①造形
後脚から背にかけて一本の木を曲げて作られるフォルムは、カフェチェアに代表されるようにトーネットの典型的な形。
トーネットの形態は、木材がもつ繊維本来の強さを損なうことなく、曲線を生み出す事を追求した結果生まれたのである。
②技術
椅子に座るとき、人間の体は曲面を自然に追及する。つまり、椅子づくりにおいては、いかに身体のラインに合わせる事ができるかが
大きなテーマとなっていた。そういった中で生まれた、トーネットの曲木の技術は椅子の歴史における大功績といえる。
③思想
トーネットの椅子は、近代産業の粋を集めて生産された最初の椅子で、例えば生産ラインは、たとえ未経験でも製造に従事できるように、単純作業で
構成されていた。また、この椅子は各パーツを別々の工場で生産した後、本社工場に集め分解状態で消費者へ発送するという現地組み立て方式を
取っており、生産から消費に至るまでを意識し合理性が貫かれた製品であると言える。
代表例
アントチェア
デザイナー:アネル・ヤコブセン
製造:フリッツ・ハンセン(デンマーク)
製作年:1952年
素材:チーク材 スチールパイプ
スモールダイヤモンドチェア
デザイナー:ハリー・ベルトイア
製造:ノル・インターナショナル(アメリカ)
製作年:1951年
素材:スチールロッド 革クッション
バタフライツール
デザイナー:柳宗理
製造:天童木工
製作年:1954年
素材:ローズウッド材
イームズラウンジチェア
デザイナー:レイ・イームズ
製造:ハーマン・ミラー( アメリカ)
製作年:1956年
素材:革張り アルミニウム ローズウッド材
パントンチェア
デザイナー:ベルナー・パントン
製造:ハーマン・ミラー
製作年:1968年
素材:強化プラスチック
やはり、皆さんがご存じなのはミッドセンチュリーと呼ばれた時代の名作達だと思う。イームズ/ヤコブセン/パントン/ベルトイアー等
そして、私もミーハーでチューリップチェア・アントチェア・エッグチェア等かわいらしいフォルムが好きで購入を考えたが・・・
一番ネックになるのが部屋のインテリアとして相応しいかどうか。既に我が家には似つかわしくない・・・
やがて来る老後に備えて購入費を貯めておこうと思う。