ブログの1つのテーマとして、人生を振り返ってきた。タイトルも分かりやすく変更。2回目の転職となるが、気持ち的にも落ちている時期に出会った塗装という職業。人生で一番熱中した仕事である。
再スタート
さて、医療営業は3ヶ月で辞めてしまった。良い経験ではあったものの人生の汚点でもある。自分がこんなにも弱く逃げ出してしまうなんて・・・・その後、2ヶ月程プラプラとしていた。バイクの免許を取ったり関西へ旅行に行ったり。
そろそろ働くかとまた、ハローワークへ。今度は、まったくの異業種にチャレンジしよう!と手に職をつけようとまたもや軽はずみな考えでデザインモデル製作の世界へ飛び込んだ。
塗装というニッチな世界へ (量産品塗装編)
もう本当に、ドラえもんに出てくる近所のおっちゃんに似た製造部長に連れられ最初に配属されたのは、航空機のファーストシートの量産品を製造している部署であった。スプレーガンでの塗装にも憧れていた。
そこでは、みなが50代を超える職人で6名程に囲まれ過ごす日々・・・ひたすらサンドペーパーでパーツを削る日々・・・いつになったら塗らしてくれるのだ。(サンドペーパーは水で濡らし、石鹸を付けて擦るとめが詰まらず長く使える。)
少し手が空けば、塗装しているのを覗く・・・水性の塗料をしようしているため少しでも塗りすぎると塗料が流れてしまうと。当時は分からなかったが、上達すればするほど、良く分かった。流れるか、流れないかの瀬戸際が一番綺麗なのだ。
熟練ならではの成せる業
そして、ただ塗るだけではなくそこには確かな技術があった。スプレーガンは、塗料を出す量と塗装幅を調整できる。また、塗料の濃さによっても変わる。
その微妙な調整によって通称「シボ」というボツボツにする塗り方ができる。身近なもので言えば、一眼レフカメラの本体をよく見ると分かるだろう。
フラットな部分は艶が消えており、シボの部分は艶がある。また、シボの大きさにも10段階以上あり、熟練者の手にかかれば毎回同じ大きさのシボを打つことができる。
※参考までに私が15年程前に作成したサンプルを添付
お気づきだろうか・・・・そう、何百という量産品を機械ではなく人が機械並みの正確さで仕上げているのだ。とはいっても時間はかかる。
そして、モデル塗装の世界へ
実は、この部署には1週間程しかおらず直ぐにモデル製作 塗装部へ異動となる。ここでの経験が、人生で一番仕事に熱中し命をかけていた。また家庭崩壊の危機にも直面した波乱万丈な数年間となる。
つづく